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フリーランスウェブデザイナーArata-Atrasi-Takamiのブログ。服・靴・育児ときどき開発。

誰がためにタイピング音は鳴る〜WEB制作者に捧ぐ〜

  • 投稿日:2012/07/11
By: Shawn Campbell

Twitterで私をフォローして下さっている方はもうご覧になったかと思いますが、こんなハッシュタグが流れてきて上司と一緒に少し盛り上がりました。

#ヤバいクライアントを見抜くチェックリスト

Togetterにもまとめられていました

 

WEB制作に携わるデザイナー・プログラマー・ディレクターの方なら、見た瞬間におそらく「あるある!」「うんうん、わかるなぁ」と思うようなことが沢山投稿されており、とっても面白くてついつい笑ってしまうんです。

 

しかし、読んでいるうちに「あ、これは違うぞ、ギャグじゃないぞ」と思うようになり、それまでネタツイートだと思って読んでいたものが、ムチャクチャな要求に苦しむデベロッパーたちの阿鼻叫喚ツイートだと分かってくると、なんだか泣けてきてしまったのであります。

ところで、これってWEB制作者にはわかるけど、多分そうでない人には理解できないことも多いだろうな、と。じゃあ少し解説的な記事でも書いてみようかな〜とボンヤリ考えてました。そんな訳で今日は「帰ったら絶対これについてのブログを書くぞ!」と意気込んで帰ってきたのであります(投稿は日付をまたいでしまいましたが…)。

先に断っておきますが、基本的にクライアントさんの要求は可能な限り実現する方向で進めますし、この記事はクライアントさんをバカにして晒しあげるような意図は一切ありません。もし不快になりましたら、是非このページをそっと閉じてYouTubeあたりで快適なネットサーフをお楽しみ下さい。きっと有益な時間を過ごすことができます。

 

 

特に気になったツイートを少し引用したいと思います。

これは…ありますねぇ…。他にも似たようなもので「とりあえずデザイン案だして」「内容はあとから決めるから先に作り始めて」というツイートがありました。

サイトのラフデザインを制作するまでは無料だとどこかで思ってらっしゃる方はたまにいますね。ラフデザインと一口に言っても、メモ書きのようなラフデザインもあればかなり綿密に作りこんだ設計図のようなラフデザインもあるんですが、どっちにせよ

「デザインを作るっていう作業はそんなに軽いものでは無いよ」

というのは結構理解してもらえなかったりしますね。

特に厄介なのは上記の「内容はあとから決めるから先に作り始めて」というパターンですね。コンセプトがハッキリしてないサイトはどこに向かって作れば良いのか決まりません。WEBデザインは見た目を美しくするだけではなく、アクセスしてくるユーザの事を考えて作ります。フォントサイズや色合い等もコンセプトに基いて決定していくんですね。それだけにコンセプト無く「作って」と言われても困ってしまいます。

 

 

これは笑いました。

恐らくなんですけど、この要求をされたクライアントさんはAdobe PhotoshopWを使われている方なんじゃないでしょうか。ピクセルWというものがコンピュータで画像を扱う際の最小単位で整数のみなんですが、Photoshopでは「0.5ピクセル」みたいに便宜上ピクセルに小数点以下の数値が使えたりします。あくまで便宜上であって、実際にはそんな数値はあり得ないのですけど、恐らくPhotoshopのノリで言われたんでしょうね。まぁ正直なところ「ヤバい」というよりは「可愛いクライアント」です。

 

 

これは凄く嫌ですねwww

クライアントさんもどの程度の修正が効くのかよく分からないと思いますので、こういった抜本的な作り直しが必要な部分に関しては必ず最初の段階で確認を取るのが普通なんですが、それでも言う方はいます。私の場合、サイトを制作する際は必ずラフデザインを作ります。ラフと言っても手書きのメモのようなものではなく、そのままスライスしてパーツにできるようなものを作って見せます。つまり背景の色だとかレイアウトだとかは、その段階でイメージに合ってるか合ってないか分かるはずなんですが…。

それにしても…納品直前で変わるって…元々コンセプトの設定ができてたのか疑わしくなります…。この手のクライアントさんは気分で何でも変更してくる事が多いので、受注件数が多い割に方向性を見失いがちで工数ばかり増えてコストに見合わない事が多いです。また、気分でコロコロ変えるということはユーザをまるで意識してない自己満足仕様だったりするので、デザインがクライアントさんの「私の作品」化してしまってる場合が多く、作業にキリが無いんですね。。。

 

 

今のとこ私個人でここまで酷いクライアントさんは会ったことがありませんが…(^^;

でも他のツイート見てると結構こういう事例はあるみたいですね。私が遭遇したのは「最初から値引きありき」で来る方ですね。毎回沢山の案件を投げて下さる常連さんの様な方なら「このセットなら少しくらい値引きしようかな」とかも考えるんですけど、いきなり「これいくらまで下げられる?」というような話になると苦笑いしか出て来ません。こういう方ってツタヤとかでDVD借りるときも値引き交渉するんでしょうか…。

「何かを得るためには対価を支払わなければならない」というのが商取引の原理原則だと思うんですが…。

 

では自分のツイートも少し。

これはツイートした後に少し言葉が足りなかったなぁと思ったんですが(笑)

別に金色表現を使うな!ということではありません。このツイートには2つほど意味合いが入ってまして。そのうちの片方はこちらのツイートで説明されてます。

 

 

金色W」って色は無いんですね。冊子や名刺のような紙媒体における金色も、光の反射で「金色だ」と認識するのであって赤・緑・青のような明確な色ではありません。黄色・オレンジ系の物体の表面に光沢があって起きる光学的現象だというのが正しいんですよね。WEB上ではグラデーションを使ってその光沢感を表現します。

まぁ「金色」は無くても「金色表現がいいんだな」というのはこちらも理解しているので、ちゃんとそれらしくします。

 

んで、もう一個の意味。実は私の体験談でもあります。以前に担当していたクライアントさんがとっても金色好きな方でして、ロゴも金色・ウェブパーツも随所に金色・あれもこれも金色だったのです。しまいには「サイト上の文字を金色にできませんか?」というほどの筋金入りの金色好きでした。

当然ながらサイトも黒×ゴールドという配色のデザインになったわけですね。そのサイトを納品してしばらくしたころに

ときたわけですwww

「目立つ」というのには

  • 大きくする
  • 動かす
  • 色を変える
  • 形を変える

など手法が色々あるんですが、基本的に周りのパーツと比較しての違和感がポイントになります。周りが金色だらけの中で「金色で目立つ」というのが当時の要求だったわけですね。試しに作ったらバッチリ馴染んだ馴染んでしまったのを覚えています(最終的に形を変える&動かして対処したハズ…)。

私の勝手な偏見ですけど、金色好きな方は恐らく他も金色で固めるのがお好きなのではないかと…ですんで、金色系のサイトを担当された方は幾度と無く「金色で」の要求に悩まされたのではないかと思います。

 

 

インターネットが有ることが当たり前になったのがWindows98のヒットの頃と仮定すると、WEBなんてまだ15年に満たない若い世界なんですよね。

「自分のホームページを作る」ということもピンキリで、バックグラウンドで巨大なシステムが動くサイトを何百・何千万のコストをかけて作ったサイトもあれば、魔法のiらんどのようなサービスを利用してお金をかけずして作ったサイトもあるわけです。

制作そのものにおいても、最新の技術を投入して作ったサイトもあれば、ホームページビルダーのような簡易制作ソフトウェアを使って作ったサイトもあるわけです。

そんな中で私たちWEB制作者が一体どんな意義を持つのか、制作料を頂いてまで作るものとは何なのか、制作者によって答えは様々だと思いますが、恐らくWEB制作者として飯を食ってる方のほとんどが漠然とでも自分の中の答えやルールを持ってたり、探しているんじゃないかと思います。それこそがプロ意識だと思いますし、若い業界だからってナメるなよ!という意地に似たようなものなんじゃないかなーと勝手に思ってたりします。

個人的には「んなアホな!」という要求も含めた様々な注文に対して「提案をする」というのも、WEB制作者の仕事かな~と思っています。それだけに「私の言う通りに作れ!(しかもメチャクチャ)」というクライアントさんとは、あまりいい仕事できないなと考えます。だから無茶な要求にはNo!と言うこともありますし、時には喧嘩になることもあります。私たち制作者は決してクライアントさんの敵ではないので、ちゃんと話をしたいんですけどね…。

 

WEBデザイナーという肩書きは、あと10年くらいしたら無くなっているかも知れませんし、ホームページなんてものは化石化してるかも知れません。でも今目の前にあることを積み重ねていかないと、きっと10年後私の居場所はないだろうなーと感じています。

 

あーーー新しいマシンほしーーーーーーーーー!!!