先日弊社にやってきた営業さんが、テーラードジャケットにタートルネックニット・イージーパンツ風のスラックスという出で立ちでした。これ、いつだったか山本太郎議員が参議院本会議で怒られたスタイルみたいだな…と内心思ってました。

 

ビジネススタイルがどんどんカジュアル化傾向にある現代。自由の国エメリカ様を代表する企業のイマドキなリーダーたちはスーツを着てないところか、ビジネスカジュアルもすっ飛ばしてジーンズにスニーカーだったりします。スティーブ・ジョブズやマーク・ザッカーバーグはまさにそのパターン。アマゾンのジェフ・ベゾスはたまにスーツ着てたりしますけどネクタイしてるの見たことないっすね。

bezos
△ノーネクタイのベゾスたん
[出展] WIRED

 

 

カッチリしたクラシックスタイルへの回帰もトレンドとして存在しますが、様々なビジネス衣料取扱店のラインナップを見ていると、ジャージー素材のジャケットやストレッチ性のあるパンツなど、全体的に楽な方向に流れる傾向は依然としてある様に思います。考えてみればスーツの歴史なんてカジュアル化・簡略化の歴史を歩んでいるわけで、この流れは必然と言えば必然なのかも。

△チルコロのジャージー素材のジャケット

 

カジュアル化と同時に、レダの「アイスセンス」やエルメネジルド・ゼニアの「クールエフェクト」、ロロ・ピアーナの「ストームシステム」など、各生地メーカーがハイテク加工・ハイテク素材を使った生地の提案をしているのも近年の傾向でしょうか。スポーツアイテムなんかはある意味そういったハイテクの最先端でもありますので、次第にNIKEやadidasなどのスポーツメーカーがビジネスシーンに寄り添ってくる可能性も無くはないですよね。

今はデイリーカジュアルアイテムという位置づけのスエット生地を使ったジャケットなども、カジュアル化や環境配慮の考え方が進めばビジネススタイルの定番アイテムに仲間入りするかも知れません。

suitcompany
△スーツカンパニーのスウェット生地セットアップスーツ
[出展] THE SUIT COMPANY / 『N.G.A.C』スウェットスーツ/ビジネススタイル

 

スーツがスウェットになるとなれば、靴だってスニーカーになるかも知れませんね。個人的には革靴大好きですが、革製品の価格高騰やスニーカーみたいな革靴(コールハーンのゼログラウンドとか)の人気ぶりを見ていると、伝統的な革靴が将来もビジネスマンの必携アイテムの位置にいるかどうかは分かりません。

 
もちろんトレンドが移ろう中で原点回帰の流れが生まれるときもあるでしょうし、一部の愛好家の中で生き続けるとは思いますが、20年・30年と経ったあとは分かりませんよね。1930年代くらいの実業家が今のビジネスマンを見たらギョッとしちゃうのかな…やっぱり。

 

 

 

スウェット生地だと通勤電車で不意に●起したらバレバレだな…とか考えてしまうので、私は将来も今みたいなスーツ着ようかと思ってます。